◆歯を失う原因
あなたの歯は何が原因で抜けてしまったのでしょう?
歯がなくなるのは大きく分けて2つの原因があります。
1
虫歯がひどくなって抜けた場合
この場合は、他の残った歯の根は丈夫であることが多いので、それ程大掛かりな 処置は必要でないでしょう。
2
歯周病(俗に言う歯槽膿漏)で抜けた場合(中年以降に多い)
この場合は、口の中に残っている歯を支えるべき骨の力が弱まっていることが多く、言い換えれば、一見丈夫そうに残っている歯も、若い時のようにしっかりと植わっているわけではないことが多いのです。
その結果、筋肉に負けないようにするために、充分な前処置が必要になります。
2
その他、咬み合わせの不良により、
歯が"打撲傷"で抜けることもありますが・・・
◆前処理について
前処置の目的の一つには、義歯を直接支える維持歯と維持歯以外の歯を連結して強化を図ることです。
何本かの歯を予め削り連結したクラウンやブリッジを用いて一つの歯群とします。
このような予防的配慮、特に歯周病で歯をなくした人の場合は、しっかりとした前処置なくしては安定した良い義歯は入りません。
代表的な前処置として
- 残せない歯の抜歯、残存歯の歯周処置
- 方向がずれて動いてしまった歯の処置
- 入れ歯としっかり咬みあうためのガイド面の形成
- 残った歯の歯周病の処置、必要な神経の処置
- 残った歯を、必要に応じて連結し、強化する
などがあります。
つまり、残った歯を連結し、また、タテヨコの面を歯に与えることにより、噛む力の方向を正しくしておくことが前処置といわれるもので、長期間安定した義歯を作るためには欠かすことのできない処置であると言えます。
さて、前処置までおわかりいただいたところで次に進みましょう。